2012年12月19日水曜日

「スパー・ウエンズデイ」:貧乏人は投票場へいくな、なのだが

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●18日、韓国大統領選の最終世論調査によると、与党セヌリ党の朴槿恵候補が最大野党・民主統合党の文在寅候補をわずかにリードしており、韓国初の女性大統領誕生の可能性が高まっている。写真はソウルで行われている選挙活動。


 とりたてて目玉政策のある選挙ではない。
 でも画期的なことが一つある。
 「韓国ではじめての女性大統領」が誕生するかどうかである。
 ここが唯一の興味になる。
 
 選挙制度についてわからぬことがある。
 選挙日がなんと「水曜日」
 韓国ではこの日は半休にでもなるのだろうか。

 アメリカは火曜日で「スパー・チューズデイ」である。
 これば貧乏人労働者が投票できないようにとはるか昔に作られたもの。
 現在この趣旨は生かされていて、
 だいたいパートタイムで働いているひとの大半は選挙にはいかない。
 民主主義を掲げながら、民主主義が十全にまっとうできないようにしているのが、アメリカの民主主義。
 よって、アメリカ大統領選挙は、大統領候補がどれだけの選挙資金をかき集めたかで決まる。
 つまり、「金権民主主義」である。
 貧乏人とは関係ない選挙が「アメリカ大統領選挙」である。
 その言い訳が、「投票しないのも市民の権利である」、というわけである。

 韓国はどうだろう。
 「スパー・ウエンズデイ」ということは「貧乏人排除式民主主義」というわけなのだろうか。
 平日を投票日にするというのは、やはりなんらかの意図があるのだろう。
 そう考えても大きな間違いではないだろう。



毎日新聞 2012年12月19日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/news/20121219ddm007030081000c.html

2012韓国大統領選:きょう投開票 
投票率、勝敗のカギ 朴・文候補、横一線

 【ソウル澤田克己】韓国大統領選は19日、投開票される。与党セヌリ党の朴槿恵(パククネ)候補(60)と、最大野党・民主統合党の文在寅(ムンジェイン)候補(59)による事実上の一騎打ち。
 当初は朴氏が若干リードしていたが、出馬を辞退した無所属の安哲秀氏(50)の支持を得た文氏が終盤にかけて激しく追い上げ、現在はほぼ横一線に並んでいる。
 朴氏は高齢層、文氏は若年層を中心にそれぞれ支持を広げており、投票率が勝敗を分けるカギとなりそうだ。

 選挙戦最終日の18日は、朴氏が南部・釜山から中部・大田を経てソウルへと北上するルートで遊説。
 文氏はソウルから大田、南東部・大邱を経て釜山へと南下した。

 首都圏は有権者の半数が集中する大票田。釜山はセヌリ党の伝統的地盤だが、文氏の地元でもあり、両氏は最後まで激しい攻防を繰り広げた。

 朴氏は釜山駅前の集会で、盧武鉉(ノムヒョン)前大統領の側近として大統領秘書室長を務めた文氏を念頭に、
 「野党が主張する政権交代は、失敗した盧政権に戻るということ」
と批判。
 国民生活に直結する雇用政策や福祉政策に力を入れて「時代交代」
を成し遂げると約束した。

 一方、文氏はソウル駅前の集会で、「国民の苦労を一緒に分かち合える政府を作りたい」と強調。
 「投票率が高ければ(若者層に強い)私の勝ちだ」と訴え、「友人や家族、両親ら、皆に声をかけて」と呼び掛けた。

 韓国紙・朝鮮日報が14日に報じた世論調査(12日実施)では、30代以下の6割弱が文氏、50歳以上の6割強が朴氏を支持している。
 一方、40代の支持率は両者とも40%台で、同調査では文氏がやや有利となったが、別の調査では朴氏優勢となるなど拮抗(きっこう)している。

 有権者は19歳以上の約4053万人。このうち30代以下は約1549万人で、50歳以上は約1622万人。
 これまでの大統領選では30代以下の有権者の方が多かったが、少子高齢化の影響で、今回は50歳以上が初めて30代以下を上回る。

 聯合ニュースは18日、中央選管による事前の意識調査を基にした推測として、投票率は70%前後との見通しを伝えた。
 政界ではこれを大きく下回るなら朴氏が有利、大きく上回るなら文氏有利との見方が多い。
 今回と同じような接戦となった02年の大統領選は、70・8%だった。

 19日は、ソウルの最低気温が氷点下10度と予報されている。
 87年に大統領直接選挙が復活して以降、もっとも厳しい冷え込みで、投票率にどのような影響を与えるかも注目される。

 投票は午後6時(日本時間同)まで。
 即日開票で、19日深夜に大勢判明の見通し。




レコードチャイナ 配信日時:2012年12月18日 21時43分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=67592&type=0

韓国に初の女性大統領か、パク候補わずかにリード
=最終世論調査

 2012年12月18日、りんご日報によると、19日投開票される韓国大統領選で、このほど行われた最終世論調査で、与党セヌリ党の朴槿恵(パク・クネ)候補が最大野党・民主統合党の文在寅(ムン・ジェイン)候補をわずかにリードしており、韓国初の女性大統領誕生の可能性が高まっている。

 調査結果によると、パク候補は0.5~3.5%の僅差でムン候補をリード。
 選挙直前の16日になって少数野党・統合進歩党の李正姫(イ・ジョンヒ)候補が選挙戦から離脱を表明。
 パク候補を「腐敗政治の核心人物。
 当選すれば災難が起きる」
と批判し、情勢に変化が出ているという。

 パク候補は60歳。
 故朴正煕(パク・チョンヒ)大統領の妻である母の陸英修(ユク・ヨンス)氏暗殺後、暫定的なファースト・レディーを務めた経験もある。
 韓国では女性国会議員が15%、女性の平均所得が男性の4割にとどまる男性優位社会だが、パク候補に対する女性支持率は必ずしも高くない。
 「これまで女性の権利拡大に取り組まなかった」
 「女性であることを選挙戦の道具にしているだけ」
など、手厳しい批判も出ている。




朝鮮日報 記事入力 : 2012/12/19 20:02
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/12/19/2012121901880.html

大統領選:最終投票率75.8%

 19日に実施された第18代大統領選挙の最終投票率は75.8%(暫定値)だった。
 歴代投票率は、1987年に直接選挙制が復活して以降、同年の第13代選挙で89.2%を記録した後、第14代81.9%、第15代80.7%、第16代70.8%、第17代63.0%と低下傾向にあった。
 地域別には光州が80.4%で最も高く、以下、大邱(79.7%)、蔚山(75.8%)が後に続いた。ソウルは75.2%。


 水曜日に行われた選挙の投票率がなんと「75%」だという。
 日本では信じられない話である。
 「よほど豊かな民族」なのか、あるいは「よほど政治好きの民族」なのかであろう。


朝鮮日報 記事入力 : 2012/12/20 00:17
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/12/20/2012122000051.html

朴槿恵氏が勝利宣言「国民との約束を必ず実現」

 19日に投開票された韓国大統領選挙で、当選確実となった朴槿恵(パク・クンヘ)候補。
 同日午後11時50分ごろ、光化門広場に設置された特設舞台に登壇し、「国民との約束を必ず実現する民生大統領になります」と語った。

 朴氏は「今回の選挙は国民の皆さんの勝利」とし、「危機を克服し、経済をよくしたいという熱い思いがもたらした民心の勝利」とコメントした。






【 見えない歪み 】


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